専業主婦が実感する、会社員を経て得たもの

料理・家事

こんにちは。

 

今日は会社員から専業主婦になって、感じていることについてお話しようと思います。

 

就職活動中の私の人生論 将来の夢、志望動機 

私は数年前まで会社員でした。

就職先には、定年まで勤められるよう福利厚生のいい一部上場企業を希望し、中でもお給料のいい総合職に的を絞って就職活動をしていました。

 

大学生の頃の私は、薬指に指輪を付けてバリバリ働く女性に憧れていました。

欲しいものは自分の稼ぎで買う、人から頼られて信頼される人間になる、そう意気込んで、希望通りの企業で社会人生活をスタートさせました。

 

周りの友人は、アフター5を楽しむ働き方や、好きなことを仕事にする生き方、国家資格などの専門性の高い職種など、様々な道を検討していましたが、私はそれらの道には目もくれず、憧れだけでバリキャリの道へ飛び込んでしまったのです

 

そして、そんな安易な選択が後で自分を苦しめるのです。

 

 

断れない、逃げられない、真面目が正義だと思っていた会社員時代

入社してから、ほどなくして、身の丈に合わない生き方を選択したことに気が付きました。圧倒的な業務量、責任の重すぎるプロジェクト、これまで出会ったことのないような優秀な同僚や上司たち、緊張感しかない職場。

 

上昇志向が高く、やる気を全身から発している同期もいましたが、私にとっては、毎日が綱渡りでした。

Noと言えない性格を直すことができず、年々心がすり減っていき、いつも仕事のことで頭がいっぱいでした。

 

バリバリ働くキャリアウーマンに憧れていたはずなのに、実際は苦しくて仕方なかったのです。

それでも、その時の私はこのレールから降りること=失敗だと思っていました。

 

できません。と言えず、耐え続けた11年でした。

 

 

壁にぶち当たって気が付いたこと

11年の会社員生活ではいい思い出も沢山ありました。そのおかげで11年も続けてこられたのだと思います。

それでも、状況は悪化していきました。特別大きな成果は出しませんでしたが、ミスも無く、なんでも仕事を引き受けていたので、私にかかるストレスは増していきました。

先のことを考えると、不安になりました。このまま定年まで働くことは自分を壊すことになる、私には不相応なレールだった、と認めることができました。悔しい気持ちや敗北感はありましたが、それより健康状態を守ることに必死でした。

 

この時、自分の本心を突き止められた気がしました。

精神的にも肉体的にも自由でいたい。

それは、自分の気持ちを素直に伝えられる安らかな心の状態と、十分な睡眠や食事、適度な運動や趣味の時間を持てるライフスタイルのことでした。

 

自由を手に入れた現在。挫折から得たこと。

退職して専業主婦になった今、私が意図する自由は叶えることができました。

(専業主婦が必ずしも自由とは限りませんし、専業主婦でも不自由を感じている方は沢山いらっしゃると思います。)

 

居心地のいい暮らしは、人それぞれ違います。

 

退職して収入が無くなったので、金銭的な面では不自由だという意見もあるかもしれません。(実際、元職の人たちには勿体ないと散々言われましたし、私自身、働いていた頃は、年収が一つの将来への安心材料になっていました。)

 

ですが、思っていたより不自由は感じていません。

むしろストレスがなくなった分、浪費も格段に減り、身をもってお金の使い方を学ぶことができました。

心地よく生きていくためには、これまで続けていたエステやネイル、新作のメイク道具は必要ではないことを知りました。それでも、どうしても欲しいものは、これまでの蓄えで買えばいいだけです。

基本的に貯金は投資の種銭になっています。長期投資を目的に運用しているので、将来の老後資金の不安も解消されています。

 

私にとって退職したことは、ある種の挫折とも言えます。

自分には務まらない、と自覚してリタイアしたのです。ですが、その経験は私にとってとても必要なものだったと思います。

働くことの難しさ、社会の厳しさを身をもって知ることができました。組織で戦うことは、知識はもちろん、交渉力や決断力、判断力などあらゆる能力が必要となります。それでいて、部下や仲間を導き、成長させていかなくてはなりません。

 

そんな環境で戦う人々をとても尊敬できるようになりました。特に身近にいる夫には、頭が下がる思いです。

家庭での振る舞いを見ていても、この人には敵わないと素直に思うことができるようになり、学びになっています。

自分の弱さを受け入れられた経験は、その一瞬はプライドが傷ついて心が痛みますが、後から大きな財産となって返ってきました。

 

悩んでいた頃は、とても辛く、後悔ばかりしていましたが、心が整理できた今では、あの会社に入社できてよかった、と心から思えます。

 

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