先日、元職の後輩から退職について相談を受けました。
新卒から働き続けて約10年。30代、40代、このままでいいのか、と悩み続けていたようです。
「サットンさんは、なぜ辞めたんですか?(辞める決断ができたのですか?)」
私もすごく悩んでいました。思い返せば、入社した時から辞めたかったかも汗
自分なりにがむしゃらでした。忙し過ぎて、時間の使い方の壁にぶち当たりました。『優先順位の低いものは切り捨てる』『自分じゃなくてもいい仕事は他の人に振る』『嘘も方便、出来ないと言い切ることも時には必要』
交渉力、調整力、判断力、決断力…求められる能力が多すぎて毎日反省の日々。
今、思い返しても胸がキューっと締め付けられるしんどい思い出です。
それでも、10年以上辞められずにいた大きな理由は、金銭的な事情でした。やり甲斐を感じた時期もありましたし、社会的な信用や大きな組織に属しているという安心感もありました。それでも最終的には『今の収入を失うのが怖い』これが本音です。
退職を本気で考え始めた頃、自分の必要な生活費を計算してみました。それまでは、家計簿もつけていなかったので、1ヶ月の出費を把握出来ていないったのです。
生きていくためにいくら稼げばいいか知ることは、自分の選択肢を広げてくれました。この時を境に、自分の将来と真剣に向き合いました。
その後、実際に退職するまで約1年かかりましたが(上司と折り合いがつかず、希望より半年延びてしまいました。)一度も決心は揺らがず、今も後悔していません。
私にとっては人生の大きな岐路だったと思います。
ライフスタイルがガラッと変わりましたし、価値観も変化しました。
今となっては、会社員を経験できてよかったと思っています。毎日が一生懸命で、1分1秒勿体ない、あの感覚はもう戻れませんが財産です。
ずっと一つのことをやり続けることに価値があると思い込んでいましたが、そんなことはないかもしれない。人生は長いのです。
たくさん悩んで、たくさん迷って、自分で決断して、自分で自分の人生を切り拓く。
今の時代を生きるために必要なことかもしれません。
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